INTERVIEW
DEPON 2006年3月号掲載分。
紙面の関係で掲載されなかった箇所を含むインタビュー全文です。
インタビュアー:宮崎洋平(ERA店長)
インタビューさせていただきます、 宮崎と申します。 今日は宜しくお願いします!
一同 宜しくお願いします!
じゃあ、自己紹介からお願いします。
奥です。ギターです。(以下O)
上杉です。ボーカルです。(以下U)
望月です。ドラム。です。(以下M)
ギターの山口です。(以下Y)
4月5日に、初のフルアルバムがリリースされる ということで、おめでとうございます。
一同 ありがとうございます。
長いキャリアで初のフルアルバムって事なんで すけど、結成されて何年なんですか?
Y 何年なんだろ〜?
U 8年目?
M 9年目じゃないの?
U どっからカウントするかだよね。1年練習やってたから。(笑)
M 98年8月でしょ?初ライブが。
Y 練習をやりはじめたとこからがバンドのスタートってことなんですかね?
まあ、、、そうですよね。
U 練習からだとすると、97年からだよね。
前身のバンド(CABLE)から含めて、初のフルア ルバムってことなんですよね?なん か、もうアルバム何枚も出してるイメージあるから。
M ミニアルバムは出しててたんですけど。純粋に曲数そんなに多くがなかったから。
じゃあやっと今回は12曲入りで、 晴れてフルアルバムを出すと。
無理矢理だけど。
レコーディング自体はスムーズに進んだんです か?
M みんなハマったりは今までと比べるとそんなになかったけど。まだ曲が出来てな かったりはあったんですけどね。
U 今までで1番時間は使えたんじゃないの?
じゃあ、もう、発売の日程を決めてから、それに 合わせて録った感じなんですか?
M そうじゃなくって、、、、。COMADRE(アメリカのバンド)のツアーに合わせて、発売したいって いうのはありました。
普段からライブとかよく見させてもらってて、純 粋に僕はENDZWECKが大好きなんですけど、ライブの本数とか、異常じゃないですか。ツアー をやってるバンドかのごとく。その辺に理由はあるんですか?
U 求められてるからだよね。
一同 笑
M 基本的に誘われたライブは断らないです。
U できる限り断りたくないんですけどね。ライブがかぶっちゃったり、物理的にどうしてもライブ 出来ない状況だったりすることがあって。そういう場合は「申し訳ないです」と、お断りさせて いただいてます。
まあでも、ぶっちゃけENDZWECKもワーカーズ バンドなわけじゃないですか?仕事があって、それでライブもやってっていう話になると、こう 、大丈夫なのかなって思うんですけど?
M その辺は僕ニートだからわかんないです。
一同 笑
U あれだな、学生の時の方が僕は辛かったな。学校行って、ライブして、深夜のバイトして。 寝る時間がほとんどなかった。その頃が1番ライブの本数が多くって、月に13本とかあって。
M 15本じゃなかったっけ?
15本!?それって、あれですよね、ツアーとか じゃないですよね???
M ツアーとかじゃないよ。単発の地方とかはあったけど。だから、京都、千葉、新宿、京都とか (笑)
U 京都、新宿、京都じゃない?新宿はスタジオライブで。
この前も、1月の4日?5日からでしたっけ?5 連チャン???
M うちERA2本。
一同 笑
まあ、単純に、誘われたらやるっていうスタン スはわかったんですけど、にしても、そこはホントに凄いな−って思うんですけど。
M まあ、理由は、、、あるっちゃあるけど。個人的には。昔、始めた当初は、ライブ中に曲の展 開忘れて止まり、スティック飛んで止まり、、、、そういうのが多くてとてもじゃないけど企画に 呼んでもらえるようなバンドじゃなかったから。初ライブのモアイ君(上杉氏の呼び名)のMCと か、「今はこんな感じですけど、練習するんで企画呼んで下さい」とか、「そのうち多分だんだ ん良くなってくるんで、良くなってきたら企画呼んで下さい」とか言ってて。
一同 笑
M 呼ばれるような、呼んでもらえるようなバンドじゃなかったっていうのがあって、呼んでもら えるのが嬉しいからってのもある。
U でも、、、、ライブがやりたかったよね
Y たしかに。
でもまあ、全然単純な理由なんですね。
M 他にやることないですもん。まあ、あとは、オレ的にはFUNKAKNUCKLEっていうのもあるけ ど。
ファンカナックル?
M 自分達の初企画に出てくれて。その日(ENDZWECKの企画の日に FUNKAKNUCKLEが)に ベイホールでヴィジョンオブディスオーダーのライブに誘われてて、やれたのに、こっちに出て くれて。「なんでこっちに出てくれたの?」って聞いたら、「知らない外国のバンドより、頑張っ てる後輩のバンドの企画に出るのが普通だよ」ってサラッと言われて。
U いけてるよね、ホントに。
M 誘ってくれてる人が、まあ、人数合わせだろうがなんだろうが、見たいんだって呼んでくれ るんだから。まあ、そんな感じですかね。あとは、企画者の人が融通利かせてくれてるってい うのもある。「リハ無しで、メンバー仕事があるから8時以降じゃないと出れないすけど、それ でもいいですかね」みたいな感じで、それでOK出してくれてるから、出れてるっていうのもあ るけど。8時前じゃなきゃダメっていう風に言われてたら、断ってるし。
U まあ、環境が恵まれてるんだよね。どっちかっていうとOK出すか出さないかっていうのは受 け身だから。自分達が例えば月に企画を8本やるのと、ライブ誘われて8本ライブやるのって 全然違うから。環境が良いから出来てるんじゃないかなと。
次に質問なんですけど、ライブ中はどんな事考 えてやってるんですか?
Y 「どんな事考えてるんだろう」って、考えた事ないよね。
U 一生懸命やろうとは思ってるけど。
Y まあ、ライブが終わって後悔しない、、それが何かって事を聞きたいんですよね?
まあ、凄い漠然とした質問ですけど。
Y 結局だから、客に対して、どうしてるのか?とか、それとも自分の中で消化しているのか?だ としたら自己満足に近いですよね。お客さんとしてみたら、演奏ぐちゃぐちゃで、「なんだよ全 然ダメじゃねーかよ」って思われるかもしれないけど、自分では満足だったりするから。結局 自己満ですよね。逆になんか、すごい (演奏とか)ちゃんとしてても、良かったよって言われて も、自分の中ではこう、燃えきれなくて満足出来なかったり。どこで自分が、、、、納得するか 。お金を払って見に来てもらってるから、それだけじゃダメだろうなって最近は思うようになっ てきた。それで演奏にも気をつけるようになってきたかな。
随分僕もライブを見てて変わったかな〜って思 うようになりましたけどね。曲が聴けるっていうのがやっぱりある。僕的には演奏をしっかりし てもらえてるライブの方が、ああ、よかったなーって思えますけど。
M でも演奏しっかり出来てた時の方がダメって言わない?
まあそれもあるんですけどね。
M ワンマンの時なんてほとんど動いてないですよ。みんなライブ終わった後、もう一度出来る って言ってたもん。
一同 笑
Y (あの後)もう一回2時間は無理だろうけどね。
一同 笑
U まあ、あれは来てくれた人が助けてくれた部分が大きいけどね。
M オレは、まあ昔はテンション上がりきれば良いなって思ってたんだけど、最近はなるべくこ う、ミスしないようにっていうのじゃないんだけど、なるべく、1個1個ちゃんとアタックだしてと か、、、が気を使うようになってきたかな。それを考えつつ、丁寧に叩きつつ、テンションあげ るみたいな。もしくはヨッシー (Bass)がこっちに向かって怒鳴ってくれればアガるんだけど。
一同 笑
ライブ中の会話、、、、じゃないけど、何かあっ たりするんですか?
M ヨッシーとはいっぱい目合う。山ちゃん(山口氏)と目合うのはちょっとつまづいた時とかにチ ラって目合うけど基本的に目合わない。モアイ君はもちろん合わないし。
U 僕はね〜、ホント目合わないんですよ。
一同 笑
M ヨッシーだけはホント異常に目合う。
O オレも、ヨッシー君とは目が合います。
M ヨッシーって多分、お客さんじゃなくってメンバーに向かってると思う。ヨッシーのみ、お客さ んに向かって行ってるんじゃなくって、むしろ僕とかに向かって来てるような。オレヨッシーが 何考えてるか1番知りたい。あの人何かおかしいよ。すごいけど。
一同 笑
U オレはね〜、、、、、。難しいな〜こういうの。まあ1番思ってるのは、ミュージシャンとしての 音楽はやりたくないって思ってる。ミュージシャンであるライブっていうか、CDをそのまま再現 したりとか、ただ立ってる風にやるんだったら別にライブ来てる人は、ライブ来て楽しくないだ ろうし、まあ、自分も楽しくないだろうし。こう、うまいとかヘタとかってベクトルももちろん音楽 だからあるんだろうけど、そうじゃなくて、また、、、なんていうのかな、、、音楽の為の音楽じ ゃなくて、もうちょっと魅力があると、もっといいですよね、ライブハウスでやるっていう音楽は 。例えばその、僕人見知りだからあんまり人と話さないんだけど、お客さんっていってもホント に身近っていうか、話せば友達になれるような人達だし。難しいんだけど、そういうなんか、大 掛かりなホールのツアーとか、アリーナのツアーとか、そういうのじゃないっていうのの良さっ ていうのをやっぱりこう、そういうのが魅力だと思うから。自分が見て、ああ、この人達良いな って思ったのは大体そういう演奏が上手いとかじゃなくって、実はライブになると曲がすっごい 早くなっちゃったりとか。あんまり早すぎてもアレだけどね。たとえば中学生の頃好きだったブ ルーハーツとか、やっぱりライブとCDだと、曲の早さが全然違ったり。
なるほど、まあ要するに、逆にこう、音源と全然 違うじゃんっていうライブをするけどそれも納得出来るバンドっていうこと、、、
U 音っていうだけでいうとそうなっちゃうかもしれないけど。もっとやっぱり、目でも見るものだ し、ライブハウスの匂いとか、初めは音楽だから聴覚だけのものなんだけどそれ以外の視覚 とか、触覚、嗅覚とか色々あって、そういうのでこう、アピールするっていうか、、、別にそれが 目的じゃないんだけど、そういうのがたぶん良いかなって思う。友達とかも来てくれたりとかし て。まあ、一言で言うと誰かの思い出に残るライブをしたいな。
まとまりましたね。
U まだオチが(奥君を指差す)
一同 笑
O ライブで何を考えてるかですよね?
Y 今日の晩御飯?
O テレビ何があるかな〜とか、、、、ていうのはウソですけどね。
一同 笑
U だからさ、奥君はさ〜、、、、ここの3人は自分達ライブは見た事無いんだよね。 O ああ、まあそうですね。(奥君はENDZWECKに後から加入)見る側だったから、自分が見て いたイメージでやってる感じですね。それプラス自分が楽しむイメージでライブやってるんです けど。まあやっぱ、ENDZWECKのイメージというか、やってるのは。後はヨッシー君の動きに注 目してます。ベースの先っぽがあぶないですからね。
あれ、ライブ中に当ったりとかしないの?
O 頭打ち抜かれたりとかありますよ。
一同 笑
ENDZWECKってどういう意味があるんですか? 実はあんまりみんな知らないんじゃないかと思うんですが。
U ドイツ語で[究極目的]っていう意味で、英語でいうとend in itselfって意味で、だけど言葉の 定義自体が難しくてわりとみんな説明してもわかってくれなくって。
これは上杉さんがつけたんですか?
U そうです。
なんとなく気になってたんですけど、僕も知らな かったです。
U っていうかウチらはあんまりインタビューの機会がなくって、大体初めに聞かれて大体止ま っちゃう。(笑)
ENDZWECKは自称ハードコアバンドなんです か?結構そういう意識とかってあったりするのかな〜って。
M ひとりひとり違うような気がしますね。
U 「俺たちはロックバンドだ」ってのは絶対言いたく無い。売れた人達が使う常套句だと思う から。
Y でもそれは、あれじゃないの?音楽性にとらわれたくないんだ的な、、、
U それは逆に今までやってきた事とかを否定する事だと思うし。荒木飛呂彦(マンガジョジョの 奇妙な冒険の作者)が言ってたんだけどスティールボールランで、結局ジョジョの続きを描い たのは、彼が、彼自身のキャリアに対してウソはつけないから、それが彼自身のマンガ家とし てのやり方だって。そういうの好きなんだよね。僕。
Y まあでも、オレはわかんなくもないんだけどな。そういう成長していく段階で根底が変わっ ていっちゃうっていうのは。逆に素直に言ってるのかなって。まあいろんな、そういう風に言っ てる人もいるんだろうけど。全部が全部じゃないんだろうけどね。
M SET POINTのアリヨシ君が言ってたのはオレら(ENDZWECK)はパンクバンドらしい。
人からは色んな言われ方をされるんですか?
M ニュースクールだかオールドスクールだかいうくくりで無理矢理分けるんだったら両方言え るし。でもオレが人から言われた中だったら、有吉君に言われたのが1番いい。パンクバンド って言われた理由があって、自分達のテクニックで出来ないような事を音源でやって、ライブ で見事に出来て無いとこあたりがパンクバンドだよねって。
一同 笑
M まあ、オレが人に自分のバンドを説明する時、うるさいバンドとしか言わないけどね。知ら ない人に説明するんだったら。あとは運動会系。まあ、ハードコアにしろ、ロックにしろパンク にしろ、なんでもいいけど、人によって解釈が違うものじゃない?別に自分がハードコアだっ て思ってたとしても言わなきゃいいと思うし。オレ個人的には。言う必要は無いかなって。
Y 要はさ、曲をみんなで作ってるから、曲ごとに違うからさ、だから何とも言えない気がする。

しばらく沈黙。

U この質問、イヤですね。
Y 作んなきゃいいと思うんだよなオレ。どれも当てはまるって感じだし。あんまりこっちからこう いう事を言った事が無いから。
U なんかね、ビースティーボーイズの歌詞でね、オレ達はオールドスクールなんかじゃない。 オレ達はいつだってニュースクールなんだって言ってるのがあって。ああ、なるほど、そういう 事かって。ニュースクールっていわれるのは凄く嬉しいな。なんか、こう、、、、決して僕たちは ニュースクールハードコアを代表するバンドではないと思うけど、精神論として新しい世代であ り続けたいというか。
M WALLの店員は全員ウチらの事をアメコアっていうし。バンドによってはエモって言う人達も いるし。ニュースクールっていう人もいればオールドスクールっていう人もいるしハードコアっ ていう人もいればパンクっていう人もいるし。それは別にそれを聴いてくれた人がジャンルわ けは好きなようにしてくれればいいかなって。ハードコアならハードコア、ロックならロックがウ リでやってるバンドでもないと思うし。
Y だから、それじゃないっていうのはない。
逆に聞きたいんですけど、ウリってなんですか ?
M 逆に聞いてみたいな。オレらのウリって何だと思う?きっとワンマン企画しちゃうくらいだか ら、なんかあるんだろうけど。
僕ですか!?、、、う〜ん、そうですね。なんて いうんですかね、僕は全世界の音楽全部知ってるわけじゃないけど、ENDZWECKみたいなラ イブをやるバンドって知らないし。
M どういう意味で?演奏面でって事?ステージングでって事?
演奏面もステージングもそうなんですけど、ライ ブのやり方とか、そういうの全部ひっくるめて、オレは他にいないバンドだと思うし。そういうと ころがすごい、かっこいいなって。あとは〜、、、、、押し付けがましくないから好きですね。や っぱ音楽ってツールじゃないですか。何かを伝えたりとか、音楽っていう名のもとにみんなで 集まって楽しんだりとか。ENDZWECKは全然押し付けがましくないから、例えばムリヤリ客を 煽ったりとか、、、まあそういうバンドもいるし、それが嫌いってわけじゃないんですけど、、、、 こうなんか、メンバーさんを目の前にしていうのもなんなんですけど、「オレらとりあえずにやっ から、好きに見ててくれよ」的な。
一同 笑
U むしろ「僕達やらさせていただきますから、できれば見ていって下さい」だね。
一同 笑
Y 最近もそれは変わってないよね。ステージに立って、出演させていただきます的な。
一同 笑
Y みんな帰らないで見てってくれるのかなって。
U ホントに帰られるのって、凄く経験してるからね。前のバンドギュウギュウで、僕らが出る頃 には客が3人くらいしかいないとか。
一同 笑
でも、そういった意味では、ホント対バンを選ば ないですよね。
M それからいえば、超語弊があるかもしれないけど、対バンが様々なだけに、なんかそのじ ゃあ、「お前ら盛り上がれ」系のライブばっかりしてられないじゃないですか。したくもないけど 、したかったとして。お前ら盛り上がれとは言えないじゃん。
結構自然な流れでこうなったんですかね?
Y でもなんも考えてないですけどね。
M 自然体でやんないと、ウチらみたいな音が好きなお客さんの前でしか出来なくなんない? それこそライブに差が出てくるし。ウチらが好きな人の前でやるのと、そうじゃない人の前でラ イブやるのが。別に考えてやってるわけじゃないですけど、自然とそういう感じになったってい う。
じゃあ更に聞きますけど、ENDZWECKが根本に 掲げてるモノって何かあるんですか?
U まあ、あれだな、海賊的に言うとすれば、個人個人で掲げてる旗が違うかな。
バンドの中で?
U 僕と宇宙君(望月氏)なんて明らかに違うと思うし。
M まあ、大概の部分においてこの二人(望月氏と上杉氏)は意見が真逆だと思う。
Y オレはライブが楽しいとか、そういうモノでしかないけど。ライブがやりたいとか。やっぱり、こ ういう歳になって、犠牲にしてる部分も多くて、27、8にもなり、就職もせず、何をやってるん だと。逆にいえば、だからこそ、人一倍やらなきゃいけないというか。人生をちょっと踏み外し ているというか。人一倍やらないと勿体ないというか。やらないと後悔するだろうし。自分の中 ではあるかもしれない。なあなあでやってたらいけないと。掲げてるものっていう意味でいえ ば、多分そうなんじゃないかな。
オレ的には、もっと難しい意味で掲げてるバン ドっているじゃないですか。メッセージというか、こう、提示するような、、、、。例えば、オレら はジャンルの壁をぶち壊したいとかいう人もいるわけだし。
Y え、それを目標に掲げてるかって事?オレ的にはバンドを利用していると思うな。バンドを 自分の自己表現の場をバンドに借りて、他に何か、自分を表現させてもらっちゃってるかな。
M ジャンルの壁壊すって言ってるバンドほど、色んなバンドとやってなかったりするよね。ジャ ンルの壁とか言ってるその時点でジャンルの縛られてるって事でしょ?
U 僕はどっちでもいいし。むしろジャンルの壁があるぐらいの方が僕は面白いと思う。
こだわるバンドもいるじゃないですか?オレら はこういうバンドとしかやらないって。
M それはそれで良いんじゃない?
U でもそういうバンドっているの?
いっぱいいますよ。だから「僕らこういうバンド としかやりたくない」っていう。
Y それはお客さんの反応とかが恐いからっていう事なの?
まあ、そっちの方がお客さん呼びやすいしとか 。理由は様々ありますね。
U むかしハイスマイルって企画があって、それこそSTATE CRAFT、NUMB、SWITCH STYLE とかと、POT SHOT、YOUNG PUNCHとか、そういうので一緒にやってたり。僕とか山ちゃん はそういうのを見てきてるし。
M 逆にその頃はジャンルで凝り固まった企画自体がなかった気がする。なんでもありみたい な。その頃ライブに行ってて楽しかったのはひょっとしたらどっかにあるのかもしれない。
U 固まってやるのも良いと思うし、固まんないでやるのも良いと思うし、それがどっちが良いと か悪いとかそういう問題じゃなくって、楽しくできれば良い。
M それはどっちにも良さがあると思うんだよね。ジャンル固めてやるにはジャンル固めてやる 良さがあるだろうし、ノンジャンルでやるならノンジャンルでやる良さがあるだろうし。ウチらが 言ってるのって、お客さんが入ってれば入ってるなりの楽しさがあるし、お客さんが、例えば3 人しかいなかったら3人しかいないなりの楽しさがあるし。それは別に、その日になってみな いとわからない。
Y いない時の方がTシャツ、物販が売れたりするし。わからないよね。盛り上がんないけど物 販売れたりとか。
U 盛り上がってるんだけどこれはホントに盛り上がってるの?っていうのもない?だから、ね 、どっちでもいいんだよ。
M 別にウチらが正しいわけじゃないし、その人達が正しいわけじゃない。正解なんてないと思 うし。
U ジャンルを固めてやるのも凄く面白いと思うし、知らない人の前でやるのも凄く意味のある 事だと思うし。まあ、言っちゃえば、世界のレベルで言えばどうでも良い事じゃないですか? たとえば、コカ・コーラを飲まないとか牛肉を喰わないとか、そういう生活レベルでできる自分 なりのアクションを起こして、ホントの意味で世界を変えようとする意識を持ってくれた方が、 嬉しいな。例えばやれ音楽のジャンルがどうとか、ほんとにもう、世界の60億人からしたらど うでもいい事で、そんな事で喧々諤々の議論したりとか。僕はそんなことにあんまり意味を見 出せない。人によってはそれが1番大切なのかもしれないけど。とりあえず、僕らのやってい る事ってのは、怪しげなプロダクションとか、プロデューサーとかがいる、そういうやり方じゃな くて、まあ人それぞれだから、そういう人もついてていいんだけど。友達のおかげでツアーが 出来たりとか、そういうなんていうのかな、ネットワークオブフレンズみたいな感じで活動する 方が好きだ。
Y 最近ね、なんかね、それはホントに感じるよね。ワンマンなんか、ほんと、こんな事経験さ せてくれてありがとうって。一生の思い出じゃないですかね?
U アメリカとかいった時も、僕らTシャツとか売って、飛行機代まではいかなかったんだけど、 それなりにお金が出来て、(向こうでブッキングしてくれた人に)まあちょっとお礼だから受け取 ってよって言ったら、「それは受け取れない」って。
M そういうのを押し通そうとすると、「これは MY PRESUREだから、いらない絶対に」って言わ れるからね
U ただの楽しみだからと。それはオレが、楽しくてやってる事だって。それは多分、僕らのツ アー先、、、全部そうだと思う。少なくとも、ENDZWECKで稼いでる人はいないと思う。儲けら れてる人は。
ワンマンの時は儲けさせてもらいましたけどね 。
一同 笑
M まあ、ワンマンはオレの中ではデカかったかな。気持ちが変わったっていうか。言い訳が 利かなくなったっていうか。今まではさ、その日に出てる他のバンドを見に来てるっていうか、 思ってた節が俺の中であってさ、何バンドかと一緒にやるわけじゃん。他のバンドを見に来て るっていうイメージが俺の中ではあったのよ。ワンマンって、そういうの利かないじゃん。結局 、あそこに来てくれた人ってさ、冷やかしでもなんでもウチらを見に来てくれたわけじゃん。そ れは100%なわけじゃん。ってなった時に、なんか凄いお腹下って。プレッシャーでね。それ こそ身分不相応な感じがして。ウチらだけ見に来てくれてるんだから、言い訳も利かないし、 そこら辺から意識変わって、なんかドラムとかをちゃんと、テンション上げるだけじゃなくて、ミ ス無くそうとか、そういうのを思うようになったかな。
今後の活動について、聞きたいんですけど。
M 予定だけ先にいうと、4月5日にウチらのアルバムと、アメリカのCOMADREのアルバムを両 方同時に発売して、で、4月7日から4月16日まで COMADREを呼んでツアー、一応ダブルレ コ発ツアーみたいな感じで。5月からは毎月週末だけ使って、ちょっとずつだけど、レコ発ツア ーって事で、決まってるのがLAST ALLIANCEと5月回って、そのあと6月はBIRTHPLACEと回 って、そのあとはERICとか、SILENCEとか、G-FREAKとか、、、。色んなバンドと2バンド、3バ ンドぐらいでレコ発ツアーを12月まで回ります。 てか、出来たらいいな〜。やりたい事はそん な所かな。
U AT ONE STROKEとのスプリット出したい。これはもうお約束って感じだけど。
Y もうずっと前から言ってるよね。今年こそは!って。
一同 笑
最後に何か一言。
M ワンマンでモアイ君がMCで言ってた事と一緒なんだけど、バンドってやったら絶対楽しいし 、もし迷ってる人いたら是非やって欲しい。僕らより活動歴が長くていろんな意味で凄いバン ドって本当にたくさんいるから偉そうに聞こえたらイヤだけど、始めるのと同じくらい続けるっ て事は難しいけど、始めなきゃ続ける事は出来ないし、とにかく始めてほしいなぁ。 僕はバンドのお陰で色んな人と知り合う事が出来たし、自分自身成長出来たと思う。関わっ てくれてるみなさんに本当に感謝です。
U こういう音楽は、人と人とを断絶するものじゃないと思うから。人と人とをつなげるための音 楽だと信じて演奏しているよ。「君と僕は別の人」そんな前提は誰でもわかってるわけで、だ からこそ僕らは希望をもって他人を理解しあおうとするんだと思うし。つまりだ、ただ音楽を聴 くってだけじゃなくて、そこに、もっといろんな人と人との良い関係ができるといいな。気楽にい こう。
O ライブハウスに足をはこんでライブを見るのは家でCDを聞くのともちがったおもしろさや感じ 方も違うと思います。まだまだこういう音楽好きだけどライブには行ったことない人もいると思 うし、ぜひ一度は見にきてもらいたいです。今回のCDがそのきっかけになってくれればうれし いです。
Y 去年は、たくさんいろんなとこでライブやったけど、どのライブもとても素晴らしいものだった。 ゆえに周りのいろんな人に助けられた年でもあったから、来てくれたお客さん、呼んでくれた 人、一緒にやったバンドのみんなには本当にありがとう、と言いたいです!